教員の負担軽減、というのが巷で話題になっていますが、今のところ有効な手立てはありません。みんな必死で自分の仕事をこなしている状況だと思います。
そんな中でも、病気で休んだり、子育て中の先生は、子どもが熱を出したり、ということがあって急な休みを取ることもあります。
そんな時、その先生のクラスの授業はどうするのか、といったら、他の先生方で埋め合わせをします。大体、普通は一日に1時間くらい「空き時間」という授業のない時間があるので、その時間を使って、
「じゃあ、3年1組の○○先生お休みだから、1時間目は△△先生、2時間目は□□先生、入ってくださーい!」
って教務主任の先生が振り分けて、あわただしく決まる感じです。
ただ「空き時間」というのは、休憩時間ではないんですよね。テストの丸つけをしたり、宿題の丸つけをしたりしている先生がほとんどで、仕事をしています。
「ちょっとお茶して、午後の予定を確認・・・」みたいな感じではないんです。
だから、急な予定変更で空き時間がなくなると、正直
「えーっ!」
という気持ちになることもあります。まあ、モラル上、「えーっ!」と言うのはタブーですけど、みんな内心「きついな・・・」と思うと思います。
「明日提出の文書、2時間目は空き時間だから、あそこで終わらせて提出できるな・・・ギリギリセーフ!」
みたいなことを考えている時もあるので、空き時間なし、となると、「ガーン!」という時もあります。
こんなことも、教員がたくさんいれば解決するはずなんですよね。理想を言えば、全クラスに副担任がいればいいんですよ(絶対無理だけど)。
日頃から一緒に授業に入っていれば、担任の先生が急に休みで、
「ごめーん、子どもが熱だしちゃったの、社会のあそこの単元のまとめやって授業進めておいてくれる?」
なんてお願いも聞いてもらえるでしょう。基本的には、急な休みの時は自習になることが多いので、そのクラスは授業が止まってしまうんだけど、副担任の先生がいれば授業を進めてもらえます。
1日だけの休みではないこともあります。
「ごめーん、私インフルエンザになっちゃった。1週間休みます!」みたいな時も、副担任の先生がクラスを見てもらえれば、問題なし。
でも現実は、1週間あるクラスの先生が休むとなると、空き時間のある先生方を寄せ集めて、なんとかしのぐしかないわけです。まあ、正直お互い様なので、なんとかするんですけど、あまりにも休みの先生が多いと、先生方も余裕がなくなって職員室の雰囲気も殺伐としてきます。
まあ、全クラスは無理かもしれないけど、学年に一人くらい学年副担任みたいな先生がいれば、多少ましになると思います。
でも、その学年一人ずつ、各学校6学年分の6人を手配することも、現状難しいわけです。6人もいてくれたら、いろいろな日常の業務や行事の負担はかなり減らせると思うんですけどね。
あとは、先生方の空き時間をもっともっと増やす。
病気で休む先生がいてもこっちの空き時間はなくなったけど、まだ他にも空き時間はあるぞ、となれば、精神的にも余裕がもてます。
授業自体の負担を減らすのもよいでしょう。民間から校長になった藤原和博さんが言っていましたが、スーパー先生みたいな人の授業の動画を見ることで、その授業の授業にしちゃう、っていう案。(「学校がウソくさい」朝日新書)これはいいと思います。
だって、日本全国の先生方のほとんどは、テレビに出ているようなエリート予備校講師みたいな人に勝てないと思いますよ。
失礼な!と言われるかもしれませんが、でも正直な話だと思います。
みんな、ろくに教材研究もできていない中で授業をしなければいけないんだから。
みい太なんて絶対に負ける自信があります。だから、クラスの子に
「すごい先生が授業してくれるんだって!見て~」って言って他の仕事ができるんであればすばらしいじゃないですか。そして、授業の質の均一化もできる。
一般の方はあまりわからないかもしれないけど、普通に先生をやっているだけで、すごく大変なんです。ご自分にお子さんがいたら、その担任の先生はどうでしょう。
「今度の先生、普通だね」と言うのであれば、ものすごく努力されていると思います。
「今度の先生、適当だね」くらいが通常だと思います。普通の能力の人であれば処理しきれない仕事をしているんですから。
まれに、「今度の先生、いいよね」というのであれば、神レベルなんじゃないでしょうか。
「え?あの先生が神?ないない…」と思うかもしれませんが、もしかしたら、保護者や子どもに伝わらないところで、家庭を犠牲にしていたり、自分の命を削っていたりするかもしれません(たまに、同僚にしわ寄せがいっているパターンもありますが・・・)。
ほとんどの先生方は、淡々と仕事をしているように見えて、とても判断力が高かったり、処理能力が高かったり、機転が利くタイプの人が多いです。
みい太は処理能力も低ければ、機転も利かないタイプなので日々仕事をしていくだけで、とても大変です。
どうか、「普通に」仕事をしている先生方をほめたたえてあげてほしいと思います。